どこまでもクオリティを追及する姿勢に心から感動 - yuhaku横浜ショールームを再訪して。

2018年に入って間もなく、YUHAKUから葉書が届きました。その内容は、YUHAKUショールームが通常の月~金曜日の営業に加え、2018年2月10日(土)から、第2、第4土曜日も営業するというもので、そのオープニングイベントが同日に催されるというものでした。

その際、工房内で職人さんが実際に染色などをしてる様子が見学できるとの事で、この計らいには大変興味を惹かれました。

新作なども展示されるという事で『是非見てみたい!』と思い、実に2013年以来となりましたが、YUHAKU横浜ショールームへ再訪させて頂きました。

最近のYUHAKUに感じていた不安…。

実は数年前からちょっと気になっていた事がありました。それは、YUHAKUの製品をAmazonで見かけるようになった事です。

かなり露出が多くなり、生産個数は多くなっているのでしょう。これ自体は需要が増えた事だと思われるので、とても良いことだと思います。

しかし、YUHAKUはウリである手染めの染色からはじまり、手間のかかる工程を踏んでいると見受けられるので、大量生産をする事でクオリティが落ちてしまっているのでは?という不安がありました。

私はYUHAKUの革財布が好きで、現在全部で4アイテムほど所持しておりますが、最近はホームページを眺めるだけで新作アイテムは買えずにいたので、その辺りもちょっとチェックしてみたいな~という気持ちもありました。

以前、代表の仲垣さんにお話しを伺った際には、本当にクオリティへの拘りが凄かったので、こういった拡大路線に見える方向に舵を切ったのは意外というのもありました。

『もしかしたらクオリティが落ちているのでは…。』

そんな不安を抱えて横浜ショールームに向かいました。

不安は杞憂でした。拡大しながらもクオリティはさらに高みへ。

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しかし、実際に横浜ショールームで展示されている数々の革財布、レザーアイテム…靴や鞄などを見たら、クオリティは下がるどころか、更に上がっていました。

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確実に進化しています!凄い…。安心、以上に驚きました。『あぁ、やっぱりYUHAKUは最高だな。』ショールームに足を踏み入れてパっと見ただけで「間違いない製品を扱っているお店」という説得力に溢れています。

生産個数を増やしながら(ビジネスを拡大しながら)クオリティも同時に上げていくのって、素人の私が言うのもおかしいのですが、『相当凄い事なのでは?』と思うのです。

事前に電話にて写真撮影の許可を得ていたのですが、スタッフの方に再度その旨を伝え、早速ショールームにあるアイテムたちを撮影しながらじっくりと観させて頂きました。

撮影を始めて間も無く…、なんと前回と同じように代表の仲垣さんがお越し下さり、大変貴重なお話を伺う事が出来ました。

相変わらず物腰が柔らかく、どんな質問にも丁寧に答えて下さり、私は恐縮しながらも思い切って色々と思う所をぶつけてみました。

以下、仲垣さんとの話を交えならショールームのアイテムたち、そして工房の様子をお伝えしていこうと思います。

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まず目についたのはシューズ群が並べられているこの棚。いやー、相変わらずこの雰囲気、色味。本当に素敵です。これは内羽根ストレートチップというドレスシューズです。Stefano Branchini × yuhaku のコラボ商品です。

アッパー(甲革) がイタリアンキップ、ライニング(裏革)がイタリア産牛革、インソール、アウトソール、ヒールと、全てイタリア産牛革です。

Stefano Branchini と YUHAKU で靴自体のデザインをコラボレーションして、そこに仲垣さんが光と影の表現方法を考え、YUHAKUの手染めにて表現したというアイテムです。

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その他、ブーツ、スリッポンなど。どれも素晴らしくかっこいい。YUHAKUは使用感、履き心地にも拘りが凄いので、ちょっと履かせて貰えば良かった…。

落ち着いた佇まいから想像付かないほどの軽さ。このスニーカーが欲しくなった

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数あるシューズアイテムの中でも特に私の目を惹いたのがこのハイカットスニーカー「YLM5239」です。うーん、これも写真より実物の方が断然雰囲気あります。特にワインの陰影が好きです。とにかくカッコいい。

お値段もYUHAKUのシューズラインアップの中ではかなりお手頃なほう。欲しい。

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ソールとアッパーをしっかりと1周縫い付けているため底剥がれが無いそうです。そして驚くほど軽い!ずっしりとした足元の陰影、立体感がありつつ、丈夫で軽い。この両立が凄いです。

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こちらは新作ですね。まだ公式サイトでは確認できません。アンティーク調のデザインです。時の流れ…時計というイメージで、時計の歯車の模様がレーザー加工にて刻印されています。

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結構複雑な柄なのですが、全然ギトギトしていないというか、かなりの面積を占めているにも関わらずアクセント的な印象を受け、全体的にはシンプルに見えるのが凄いです。

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財布にも同じ柄のものがあります。こちらは既に公式通販でもラインアップされています。ラウンドファスナー束入れ[YLW114]。シューズよりは主張していますが、それでもやはり煩くないです。

そのアイテムに合わせて、ひとつひとつ染色の明るさやグラデーションを決めている

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私がYUHAKUの染色が大好きなのは、同じワイン色でもアイテムによって明るさやグラデーションが異なる事です。

これは仲垣さんに聞いたのですが、やはりアイテムによって合う色味や明るさ、グラデーションがあるので、何度も試行錯誤しているそうです。

各アイテムの商品化についてお聞きしましたが、まず初めに仲垣さんが考え、この辺りは暗くする、この辺りからグラデーションを付けていく、など…、職人さん達と打ち合わせし、実務を任せているそうです。

それでも最終的には現場の職人さんが一点一点手染めしている訳ですから、このクオリティを均一化させて工程に落とし込んでいるのは凄いと感じました。

仲垣さんがとても強調されていたのが、生産数が増えてもクオリティは絶対に落とさない、生産数とクオリティのバランスは気を付けている、という事でした。

また、百貨店に出している理由については、広く知ってもらうため、お客様にまずは認知して頂くのが一番の目的だとおっしゃってました。

確かにYUHAKUのアイテムは実物を見るのが一番です。公式サイトの写真もかなり光やシーンを練って撮影されているのですが、やはり実物の持つあの雰囲気を再現できているかと言えば、個人的にはNoかな、と思います。

それ程この染色は凄いです。素材の良さを損なうことなく十二分に引き出しているこの技術の結晶は、間違いなく一見の価値があります。

また、組織として拡大していますが、基本的に仲垣さんが全行程を見て把握されているとの事です。拡大すると組織の長としてどの立場に身を置くか?というのは、その会社の個性にとても影響するものだと思いす。

仲垣さんの圧倒的なクオリティへの拘り、ディティールへの目配せ、これらを実現する技術力。これらがYUHAKUの唯一無二の個性になっているのだと思います。

本当のコードバンの財布を見たー。素材の良さを最大限に引き出す感性

前回から数年経過しているので、財布のラインアップで言うと人気・定番モノも内装の革を変えたりロゴを変えたりファスナーを変えたりとプチバージョンアップしています。

ただ、元々財布のラインアップは公式サイトを通じてチェックはしてきたので『相変わらず素敵だな~。』という感じだったのですが、今回やはり写真では気が付かなった、かなり凄い財布を見つけてしまいました。それが、

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このコードバンの財布です。YUHAKUからコードバンの財布は幾つか出ていますが、正直コードバンの財布に持っていた印象を良い意味で一新してくれるものでした。

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これまで私が見てきたコードバンは正直、値段以上に見える事が無かったというのがあります。なんというか…特に縫製の部分を見ると感じる事で、糸に引っ張られてコードバンが波打ってしまい、印象としてペラペラ感があるというか、堅牢な革が持つイメージとは裏腹にチープに感じてしまって、個人的に敬遠していました。

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ところがYUHAKUのコードバンの財布は、革が糸に馴染んでいる?ような感じで、しかもコードバンなりの輝きと手触りがあるのですが、それでいて粘り気がある…というか、手触りがこれまでのコードバンとちょっと違くて、そしてこの艶…。

一言で表すと「最高」って事です。(笑)

いやぁ、これは本当に感動しました。写真のものはコードヴァン束入れ[YAC113]で、個人的にはこのファスナー付きが一番カッコよかったです。お値段以上ユハク。ニトリもびっくりです。

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コバ処理も相変わらず。革にしっかと馴染んで柔軟に硬いというイメージ。本当に革の特性を理解しているな、と一目で解らせてくれる説得力のあるコバ処理とビジュアルです。

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これは大文字でYUHAKUと大文字となっていますが、yuhakuという小文字バージョンもあります。現在ユハクではオーセンティックでシックなラインを「YUHAKU」、モードでエッジなラインを「yuhaku」としているそうです。なるほど、しっかり意味があるんですね。

因みに、YUHAKUの下にある文字ですが、「Our products are made by world – class artisans」つまり、「当社の製品は、世界クラスの職人によって作られています」というメッセージが。この箇所にあしらっている所が、いかに職人さんへ敬意をはらっているかを感じさせてくれます。

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ファスナーはYKKの最上位ファスナー・エクセラを使用しています。ここも財布のデザインによって革の取っ手になっている場合もあります。ロゴの大文字小文字。ファスナーの材質の使い分け。アイテムひとつひとつに明確なデザイン・コンセプトがあるのも魅力です。

使い勝手にもとことん拘って。

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この被せ蓋は定番のデザインなのですが、内装をチェックするとかなり進化していました。

私が現在持っている定番中の定番「束入れ YVE110」と比較すると、まず↑カードポケットにカッティングが入っていて、スリットが深くなっています。確かにYVE110は浅くカッティング無し、出し入れが窮屈でしたが、これが改善されています。

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小銭入れも、YVE110は正面に付いていましたが、このコードバンの「YAC113」ではトップに。YVEの場合は被せる時にファスナー部が厚みとなってしまうので、個人的にはこちらの方が好みです。大賛成です。いやー本当に良く考えられています。

このYAC113ですが、私のお財布に余裕が出たら確実に購入します。それまでラインアップされていて欲しいです。

かなりコードバンの解説が長くなってしまいましたが、その他にも目を惹くアイテムばかりでした。

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アースシリーズというシリーズのフラップボストンです。色はオリーブだと思います。公式サイトの写真と色味が違う印象を受けますが、肉眼で見たこの雰囲気の方が断然良いです。

その下、財布の左にあるつやつやした入れ物は、これもコードバンです。コードバンの2本さしのペンケース。艶やかさが際立ってますね。

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これはYUHAKUのプロデュースブランド「ALBERTE」です。機能性を追求しているこのラインアップは、革の重なりが最小限に設計されているので極薄です。

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光と影を表現した束入れと札入れです。

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札入れの内側のロゴはシンプル小文字バージョンのみでした。この辺りのバランス感覚が本当に好きです。

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こちらのラインアップはオープニングイベントの為に特別に作った一点ものだそうです。職人さんたちがそれぞれ思い思いに染色したオリジナルの作品で、奥にある金をあしらったものは「和」をイメージしているそうです。こういったデザインは新鮮でしたが素敵ですね。

職人さんたちにとってもやりがいがありますよね、こうして展示する機会などがあると。

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因みに、こちらがオープニングイベント当日にショールームにてアイテムをご購入した方へプレゼントされたノベルティです。これはレアですね。

その他にも数々の素敵なアイテムを観させて頂いた後、いよいよ今度は工房へ。ここも仲垣さんの案内という贅沢仕様です。

いよいよ工房へ。

工房はショールームと同じビル内にあり、1階がショールームになっていて、1階から上の階が工房として機能しています。

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まずはこちらから。室内は工房特有の?いい匂いです。私はデッサン室の匂いが大好きなのですが、匂いの質は違えども匂いが創り出す雰囲気は同じで、最高に好きです。

室内の温度も…皮革を扱うからでしょうか。丁度良い温度を保っている感じでした。そして雰囲気はとても落ち着いた感じで、皆さん淡々と仕事をされていました。いいですね、この雰囲気。

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これは「型入れ」用の厚紙です。感動です。リアルです。まずはこの大きい一枚の皮革から使う箇所を確保するんですね。オレンジの所に「YVE 束」と書いてあります。YVE110束入れのブルー用でしょうか。

因みに、天然皮革ですから当然「血筋」が存在しますが、血筋によっては製品のクオリティに影響を及ぼすため使わない箇所もあるそうです。これについては職人さんたちと判断の基準をしっかり共有し、選定をしているそうです。

そして裁断用の型は、このように壁に掛かっていました。

すぐ傍にある引き出しにも。この型を機械に取り付け、皮革をカットします。

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これは「手染め」になります。裁断された皮革はここから一枚一枚丁寧に色(レイヤー)を重ねていきます。このYUHAKU独自の染色技法が、あの独特の色合いを出します。

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ああ、綺麗です。もうこれでいいです。下さい。(笑)

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今回のイベント用に置いて下さっていたのでしょうか。レイヤーの重なっていく様子が分かりやすいですね。この深みはこうした手間によって創られているんですね。本当に綺麗です。

素人感覚ですと、最終的には暗い色に進んでいくから、最初の明るい色は中心に染めるだけで良くない?って思っちゃうんですが、(笑)それだと絶対にこの色は出ないんでしょうね。

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この工程は「グレージング」という加工をしているところです。色を重ねただけの段階での皮革はマットなんですが、このグレージング加工を施す事で革の表面に平滑性と透明性のある光沢をが生まれます。艶やかですね。

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コードバンの商品に関しては、ある程度カタチになった段階からの手染めである「後染め」を行うそうです。製品のデザインに沿ってグラデーションを付けながら色を重ねたり、縫製の部分は色が馴染み難いのでブラシなどを使って塗り込み、丁寧に仕上げていきます。

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近くで見させて頂いたのですが、フワっと撫でるように手を動かしていました。とても繊細な作業でした。

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 これは「磨き」です。シュワンシュワンと音を立てていました。

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完成品が箱に収まっています。やっぱりめっちゃ綺麗です。

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商品を入れる箱です。この箱に収まって届きます。

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因みに、この革漉き機が並んでいる奥にある服なんですが、これが皆さんが着ていた作業着なんです、うーん、作業着にまで拘っていますね。

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縫製の工程は残念ながら見る事ができませんでした。因みにこれが縫製に使うレザーミシンですが、場合によっては仲垣さん自身で機械を少し加工したりして、使いやすくしているようです。

あくまでもクオリティへの拘りが一番上にあって、各工程、各機械等はそれに寄せていく…という事です。本当に拘っているんだなぁと思いました。

最後に…。

だいぶ長文になってしまいました。ショールームにお邪魔して工房を案内して頂いた時間の90%以上は代表の仲垣さんと一緒に居られたという、なんとも恐縮しまくりの状況でした。

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今回じっくりとYUHAKUの製造過程を見させて頂きましたが、これからも間違いなくハイクオリティなアイテムをリリースし続ける事を確信しました。

以上、YUHAKU 横浜ショールーム再訪レポートでした。最後までお付き合い下さいましてありがとうございました!

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