何がすごいのか?イタリアの植物タンニンなめし技術

皮革加工技術が発達したヨーロッパにおいて、特に上質な皮革を作り出している国、イタリア。

イタリアは植物タンニンを使ったなめし技術にこだわりを持っている国でもあります。また、数々の世界遺産を擁する国らしく、古くからある素晴らしいものを保存するのが非常に得意な国です。

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そんなイタリアで植物タンニンなめし技術を保存するために、Il Consorzio Vera Pelle Italiana Conciata al Vegetale(イタリア植物なめし本革組合)が誕生したのは、とても自然な流れであったと言えるでしょう。

経年変化を楽しむことができる植物タンニンなめしの長所について改めて考えてみましょう。

皮の表情を生かすことができる

顔料をべたっと塗ったものやクロムやホルムアルデヒドをはじめとする化学物質でなめされた皮革は表情が画一的になります。

ムラのある革植物タンニンでなめされた革は同じ革が2つとない、オリジナリティのあるもの。

繊維の向きや質感も変わってくるので、傷やトラの入り具合によってはどうしても使えない部分が出てくることは避けられません。

大きなブランドはこうしたムダを嫌うので、植物タンニンでなめされた皮革を使いたがらないのだとか。でも、みんな同じ表情の皮革って不自然ですよね。それに、天然皮革を使う意味もなくなってしまいます。

環境にやさしく、生産者と生産地にとってもメリットが

植物の樹皮などから採取される植物タンニンを使用した、なめし技術は排出される有害廃棄物が少ない技術でもあります。

タンナーの様子実はイタリアのタンナーというのは、私たちが考えるような規模の企業ではなく、数人ですべての仕事をこなす家族経営であることほとんど。

また彼らの生活は職住近接であるため、工場の排水や廃棄物が出される場所イコール彼らが生活している場所でもあるのです。

近年、イタリアで、こうした工場の排水や農薬などの影響によって地域の人が受ける健康被害は深刻な状況になっています。それだけに生産者側がどれだけ良心を持っているかどうかが、そこに住む人たちの死活問題にもつながるのです。

植物タンニンを使うことは、地域の産業を支えながら自分たちが住む場所の環境を守ることにもなるということ。なお、イタリア植物なめし本革組合では、なめしの過程や排出される化学物質なども第三者機関によって厳しくチェックしています。

本物を見分ける判断基準にも

イタリア産の皮革だからといって、みな質が高いとは限りません。例えば、イタリアにも数多く存在する中国系移民が経営する皮革工場で作られたものも、made in Italyとして売られているからです。

組合ロゴ右のロゴはイタリア植物なめし本革組合に加入するタンナーが生産している皮革を使用した商品についている、商標マークです。(画像は公式サイトからお借りしました)

ココマイスターの商品の多くに、このイタリア植物なめし本革組合に加入したタンナーが生産する皮革素材が使用されています。

Conceria Walpier(コンチェリア・ヴァルピエ)が手掛けるパティーナシリーズのブッテーロ、Badalassi Carlo(バダラッシ・カルロ)のマルティーニ・マットーネシリーズ、Orice s.r.l (オリーチェ有限会社)パティーナシリーズのヌメ革など、いずれも老舗タンナーばかり。

ちなみにバダラッシ・カルロの代表者シモーネ・レミ氏はこの組合の会長でもあります。

イタリアの皮革が持つ、アルティザンスピリットを感じるアイテム。皮革にこだわる人は是非、一度手にしてみてください。

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