コードヴァンだけじゃない!ホースレザーってどんな革?
4件 のコメントがあります。

このコラムでは、これまでいろいろな革の魅力についてお話してきました。

マットーネやマルティーニといった独自の名前がつけられている革もブライドルレザー、カーフといった一般的な革もすべては牛革。

他の動物の革というと、ワニやトカゲなどのエキゾチックレザー、馬の臀部の皮革を用いたコードヴァンなどがあります。

ここでひとつ疑問に思うのが、『馬の革ってコードヴァン以外にないの?』ということ。そんなわけで、今日はコードヴァン以外の馬の革についてお話したいと思います。

馬革の種類

強度が高く、なめらかな馬革の魅力とは

馬革にはどんな種類があるのでしょうか。大きく分けて下記の3つがあります。

  • ホースハイド
  • ホースフロント
  • ポニーレザー

ひとつひとつ見ていきましょう。

ホースハイド

独特の手触りが楽しめるJAMHOMEMADEのホースハイド長財布

牛革の種類のページでお話したいように、成牛の皮を使用しているものはカウハイドやステアハイドと呼ばれていることからも想像できるように、大きな動物の皮をハイドと呼んでいます。

ホースハイドは柔らくしなやか。ソファーなどの家具やジャケットの素材として使われることが多い素材ですが、摩擦に弱いというデメリットがあります。

内装のホワイトがポイント!JAM HOME MADEのホースハイド・ロングウォレット

こちらはJAM HOME MADEホースハイドを使用したロングウォレット。このブランドの定番デザインですが、他の素材とは手触りがまったく異なります。

最近は昔に比べて飼育される馬の数そのものが少なくなったため流通する数が減ってきているそうです。

ちなみに馬が移動手段として使用されていた、1930年代のアメリカでは馬革の生産数も多かったため、この時代のヴィンテージのレザージャケットにはホースハイドのものが多いんだそうですよ!

ホースフロント

馬の皮の中でもとくに滑らかな首から前足にかけての部分の皮を使用したのが、ホースフロントです。

ホースハイドに比べると強度では劣りますが、銀面のキメが細かく滑らか。こちらもジャケットの素材に用いられることが多いようです。

バイカーの皆さんが着るジャケットなどは植物タンニンだけではなく、クロムなめしを施すなどして一生着られるほどの硬さ・丈夫さに仕上げているんだとか。

牛の皮に比べると、馬の皮は薄く強度で劣るものの、なめし方によっては牛革以上の強度を持たせることもできるのだそう。

それでいて、牛革よりも薄くてしなやか。だから衣類に用いられることが多いんです。

ポニーレザー

軽くて柔らかく、自然な表情が楽しめるポニー革の魅力とは

ポニーレザーとは小型の馬であるポニーの皮を使用した素材のこと。牛革の半分程度という軽さが最大の特徴となっています。

ポニーレザーは加工するときにあまり手を加えていないため、革の表情がそのまま楽しめる素朴な印象の素材です。

財布の場合、外装に使用するとカジュアルな印象の素朴な財布となります。ヌメ革に近いイメージというと、分かりやすいでしょうか。

軽い素材なので、部分的に使用することで全体の重さを軽くすることができます。YUHAKUのフォスキーアシリーズなどがその代表です。

ポニー革を内装に使用したフォスキーアシリーズ

革の使用量が多いラウンドファスナータイプは財布が重くなりがち。内装をポニー革にすることで、全体を軽くすることができます。

ちなみにこのポニー皮、毛付きのまま加工されることもあるんです。見た目はハラコのような感じ。見た目は高級感があるものの、本当のハラコではないので、価格も控えめです。

馬革まとめ

コードヴァン以外の馬革にはあまりスポットが当たることはないのですが、いかがでしたでしょうか。

なめしの方法によっては牛革よりも丈夫な馬革。皆さんも見かけたときは是非、チェックしてみてくださいね。

4 件のコメントがあります。

  1. つばたん より:

    連コメ失礼いたします….

    馬革といえばコードバンしか知らない人とコードバン以外にも柔らかくて革ジャケットなどに使える馬革がある話をした思い出を思い出しました。

    その相手というのは70代くらいの眼鏡屋さんを営む老男性でした。その方は若い頃バイクに乗っており、やはり革のライダースを着ていたといいます。そこで私はホースハイドの事を話したのですがその方は馬革というとコードバンしか知らず、馬革=硬い(コードバン)と思い込んでおり「馬の革をどうやって鞣したら柔らかくなるのかがわからない」と話してました。そこで私は馬革でもコードバンは尻の部分からしか取れないけど、それ以外の部分は柔らかい馬革、ホースハイドとして革ジャンや靴その他諸々に使われていたんです。と話したら「へぇ~!コードバン以外にも馬の革なんてあるんですねぇ~」と興味深そうに頷いてました。

    確かに私も最初に知った馬革はコードバンでした。18歳の頃にFree&Easyという雑誌で知って気になって広辞苑でコードバンを調べたのをよく覚えています。

    そしてスムースレザーであるホースハイドを知り、さらに皮革(レザー)の奥深い知識に興味を持ったきっかけが1940年代アメリカ陸軍航空隊のフライトジャケットことTYPE A-2でした。フルベジタブルタンニング(渋なめし)、コンビネーションタンニング(混合なめし)、クロムなめしといった基本の鞣し方法から仕上げ(染色)のバリエーション….アニリン(染料)仕上げ、ラッカーorピグメント(顔料)仕上げ、セミアニリン(染料+顔料)仕上げ、カゼイン仕上げetc.

    数えだしたらきりがありませんねw でもA-2がきっかけでレザーの知識が広まりましたし革製品を選んで購入する際の予備知識として大いに役立ちました。

    渋鞣しのホースハイド…..たまりませんね!

    1. 財布 良男 より:

      つばたん様

      コメントありがとうございます。
      こういったお話は、ネットなどでは中々ないもので、非常に貴重なお話、読んでいて楽しいです。ありがとうございます。

      私も最初、コードバンの財布を買う時に得た知識としては馬革というのは…「コードバン」「硬くて丈夫」でした。でも、それから大好きなYUHAKUの財布を購入して、内装に使用されているポニーに触れた時に、凄くあたたかみがあって手触りが柔らかくて、軽くて、非常に感動して『馬革って色々あるんだな~。』と思いました。

      もっとも、この場合は部位の話だけではなく、馬の年齢も絡んできますが…。

      つばたん様が当時得たその貴重な知識をお伝え頂き、今度は私の方が予備知識として役に立ちます。

      ありがとうございます。

  2. つばたん より:

    ホースハイド(馬革)は私が最も好きな皮革です。確かに強度という点では牛革には劣るようですね。

    ホースハイドを知ったきっかけは30年代のレザーコート、レザージャケットがきっかけでした。60年代以前のアメリカでレザージャケットの素材といえば馬革ことホースハイドがメジャーでしたね。交通機関がそれまでの馬車に変わり自動車が普及したせいで馬車に使われていた馬が不要になり食べられたり皮革になったりして馬革の革製品が普及したという話は有名ですよね。

    財布ではありませんがホースハイドのレプリカA-2フライトジャケットを今まで試着してきましたがどのブランドも素晴らしい革質で非常に迷います。ホースハイドはコードバンと違い銀面付きの皮革ということもあり耐久性などコードバンより実用性は非常に高いと思います。

    たった今思い出したのですがホワイトハウスコックスがダービーコレクションというシリーズ名でホースハイドを使用した財布を一時期ラインナップしてたのが印象深いです。厳選した馬の原皮をフルベジタブルタンニングで鞣すというレザーへのこだわりも物欲を刺激する逸品でした。3,4年前の商品なのでデッドストックなどでないと手に入らないでしょうが、お金に余裕があったら純札入れが欲しいですね。

    1. 財布 良男 より:

      つばたん様

      コメントありがとうございます。大変面白いお話お聞かせ頂きました。
      歴史的背景があり、人々の生活様式などの変化があり、それに伴って必要とされるもの、流行り廃りなど知る事で、美術館で観る名画たちのように、色々な楽しみ方が増えますよね。

      つばたん様はファッションのベースに革のアイテムを据えておられるように見えますが、本当レザーアイテムが好きなのですね。

      私はジャケットその他、鞄などではあまり革製品を買った事がないのですが、こういうお話を聞くと、財布以外でもレザーアイテムが欲しくなってしまいます。

      ともあれ、お財布との相談となりますが…。

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