コバについて
5件 のコメントがあります。

コバというのは、革製品の端っこ、切れ端・切り口の部分のことです。財布で言うと、下の画像の白線の部分とかがそうですね。

コバ…切断面

とか、

コバってこの部分とか

の部分がコバです。

漢字だと「木端」と書きます。裁断面が木の切れ端のように見えるのが由来です。

実はこのコバ。非常にシビアでデリケートな部分で、コバの処理にこそ職人の腕・技術・こだわりなどが見えてくるのです。

言い方を変えれば、コバを見ればその財布のクオリティが分かる、と言っても過言ではありません。コバは品質を図るバロメーターなのです。

また、コバの仕上げ方に正解は無く、職人の数だけあると言えます。そういった部分だけに、職人は自分の技術とこだわりを表現できるのです。

コバの切りっぱなしの状態は、正に切ったまま、荒々しい状態です。多分ベルトとかで見た事があると思いますが、こんな感じです。

コバ処理していない状態

ベルトの場合、裁断したそのままの状態でも断面が太く強度は保たれるため、こういった切りっぱなしの商品もあります。

しかし、財布のコバの場合、非常に薄く、幾枚もの革を重ね合わせている場合がほとんどなので、コバに何らかの処理をしないと強度的に問題があるのです。

色々なコバの処理の方法

コバの処理方法にはいくつかありますが、有名なのは3つです。ひとつはコバ磨き、そしてコバ塗り、最後にヘリ返しです。順を追って解説します。

コバ磨き

コバ磨き

まずはコバ磨きです。読んで字の如く、コバの部分を磨く処理の事です。当サイト一押しのココマイスターもこのコバ磨き処理を使っています。

切りっぱなしのコバは毛羽立っていてゴワゴワしていますから、そこを薬品を使って彫刻刀やヤスリで削ったり磨いたりする方法です。

革の切れ端を薬品で引き締め、磨き、そしてまた塗りこむ…、を何度か繰り返すのですが、工程中、革を乾燥させる必要があるため、手間がかかります。

コバ磨きの最大の特徴は、とても自然な仕上がりになる事です。

コバの部分を隠さずに、そのまま見せるのですから、これは職人さんの腕が良くないとダメですね。

逆に言えばコバ磨きで財布を仕上げているのであれば、相応の技術を持った職人さんが、自信を持って仕上げている、と言えます。

コバ塗りやヘリ返しに比べて面倒な処理を敢えて選択している事自体、財布作りへのこだわりがあるという事が言えると思います。

コバ塗り

革の裁断面(コバ)にニスや染料・顔料によるコーティング材を塗って、なめらかに仕上げることを言います。

この技術も職人さんの腕の見せ処で、綺麗なコバ塗りはコーティング材が均等揃っていて美しくなっています。

特徴としては、とても上品で艶のある仕上がりになります。

ただしコバ塗りの品質というのはピンキリで、素人目で言えば、それほど丁寧に仕上げなくても「それなりに」見れるという短所?もあります。

ただし、ちゃんと処理している有名ブランドの財布などは、本当に手間を掛けて、透明感すら感じるコバになります。

対して、コバをほとんど削ったりしないで(コバ磨きなどをせずに)、濃度の高い溶液をベターっと塗って終わり、というコバもあります。

因みに下の動画は鞄工房山本というランドセルを製作している所が公式にアップしているコバ塗りの動画ですが、素晴らしいコバ塗りのサンプルとして参考になります。

商品の品質も去ることながら、職人さんの真剣さやシーンとした場の雰囲気が、『本当に良質な商品を作っている現場だな~。』と感じます。

ヘり返し

最後にヘり返しです。これは薄くすいた革で端クルっと巻き込んでいて縫製するコバの処理方法の事です。

へり返し

最大のメリットは、表地と同じ革が裏地にも顔を出すので、色味や素材感的に、財布の印象として統一感が出ることです。

ですからすっきりとした印象を持たせたい男性用の財布にはよく用いられる処理です。

このへり返しの場合、コバの部分は隠れますから、コバ自体の処理というよりも、縫製の技術が問われます。

まとめ

以上、色々なコバの処理や特徴について解説してみましたが、極端な話を言えば、コバの処理で商品を選ぶ場合、技術の優劣よりも好みが判断を左右して良いと思います。

ファッションにはジプシー系のものや、ケミカルジーンズや洗いっぱなしを演出したシャツなをがあり、そういったものを好む人も居るので、むしろ雑な処理がしっくり来る場合もあるからです。

もちろん、コーディネートとして選ぶ場合、ビジネスシーンにおいては、やはり丁寧なコバ磨きの財布の方が合う、とかはあるとは思いますが、基本的には自由で良いでしょう。

5 件のコメントがあります。

  1. ICHIRO より:

    大変参考になりました!

    コバのヒビや剥がれが永久保証の対象になれば安心なのですが
    おそらく経年劣化として相手にされないでしょうね。

    繊細な工芸品だと思ってそーっと飾っておきます。

    どうもありがとうございました。

    1. 財布 良男 より:

      ICHIRO 様

      再度コメント頂きありがとうございます。
      二つ折りとは言え、おそらくICHIRO様の想定外のコバの脆さだったと推察できます。

      こちら、コバのひび割れについての対応は、個人的にも知りたい所ですので、後日ココマイスターに問い合わせてみようと思います。

      何か有益な情報を得る事ができましたら、こちらのコメント欄にてまた書き込ませて頂きます。

    2. 財布 良男 より:

      ICHIRO 様

      先日はコメントありがとうございました。財布良男です。

      先日、ココマイスターに問い合わせてみました。質問内容は「ブライドルレザーのコバの剥がれやすさについての指摘と、剥がれてしまった際の処置」などについてです。

      ココマイスターからの回答を私が完結にまとめますと、コバ塗りの染料・顔料の性質上、コバ塗りが施されている商品に関しては使用状況や環境により、ひび割れが生じてしまう恐れがやはりある、という事と、

      コバ剥がれが起きた場合、塗り直し修理を行なっているとのこと、その際にはまずは、修理を希望する箇所を写真で撮影しココマイスターに状況を伝える事で、修理費用・修理手順・期間など案内があるようです。

      また、予備知識としまして、特に冬は乾燥しコバが剥がれやすくなりやすいので、コロニル シュプリームクリームなどの保効果のあるメンテナンス用品を使用しますと、乾燥を和らげ、ひび割れを防止することができたりするそうです。

      また、ココマイスターには期間がありますが、返品返金制度などもありますので、もしまだ期間内でしたら検討してみては如何でしょうか。

      以上、参考になれば幸いです。

      ※ココマイスターの返信を原文ママで知りたい場合はおっしゃって頂ければメールアドレス等にお送りします。

  2. ICHIRO より:

    初めまして、ココマイスターのブライドルレザーの二つ折り財布を購入いたしまして4日目に折り目部分のコバにヒビが入りました。尻ポケに入れていますがゆったりしたスラックスですし座るときには取り出しています。こちらの説明を読ませていただいて「コバ塗り」という仕上げだと知ったのですが、「コバ塗り」だとどこの製品もこんなものでしょうか?

    1. 財布 良男 より:

      ICHIRO 様

      初めまして、コメント頂き誠にありがとうございます。当サイトの管理人でございます。

      ココマイスターのブライドルレザーの財布という事ですが、コバは、使われる皮革、そしてコバ処理に使われる染料・顔料等のコーティング材との相性、職人さんの技術等、色々な要素によってピンキリです。

      http://良質革財布.biz/review/bridle-grand-wallet-royal-brown/

      のレビュー記事にも紹介させて頂きましたが、ブライドルレザーというのは革が硬く、他のココマイスターの財布製品と比較しても、コバは剥がれやすいと思います。

      >「コバ塗り」だとどこの製品もこんなものでしょうか?

      上記の内容を踏まえますと、製品ごとに明確に違いがあると思います。例えば、当サイトでもおすすめしていて、私の所持している財布、WILD SWANS WAVE ですが、

      http://良質革財布.biz/review/wild-swans-wave/

      ここのコバは、まず革を複数層に重ね、それらをくっ付けてコバ処理をしていますが、良く馴染んでいるため、なかなかコバの劣化は少ないです。写真からも、丈夫そうな雰囲気が伝わるかと思います。

      自分も、ココマイスターのブライドルグラウンドウォレットを持っていますが、やはりファスナー部のコバは早急に剥がれてしまいました。

      この場合、例えばココマイスターに問い合わせてメンテナンスなども受け付けてくれると思いますが、私の場合はそれが味だと思って、基本そのまま使用しています。

      どうしても「汚さ」が印象として全面に出てしまった場合は、問い合わせてみようとは考えております。

      以上、参考になれば幸いです。

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